22歳と11ヶ月で誰かに雇われて働くというスタイルを辞め、23歳から自ら稼ぐというスタイルで忙しい日々を過ごしてきた僕ですが、ありがたいことに良き妻に恵まれ(ケンカしますけど笑)、良き息子とそして娘に恵まれました。今年(2018年)で33歳になろうとしています。
そんな僕ですが、娘を身ごもった去年(2017年)の夏(6月末)から、息子とほぼ二人三脚で過ごすことが増えました。もちろん僕と妻の両親にもヘルプを頼みましたが、それでも仕事ばかりだった僕がいきなり1歳半の息子と対峙します(笑)
いつか面白おかしく読めるように、記録に残しておきたいと思います。――そして、なぜかインタビュー形式にしました(笑)

――なぜ、息子さんと二人三脚になったのですか?その経緯を教えてください。
妻が二人目となる娘を妊娠したことがキッカケです。上の子を出産した際に、切迫早産でかなり早めに入院になり、そのままちょっとだけ早めに産まれまして……。結果的に何の不自由もなくすくすく育って入るのですが、退院する際に「次の子のときは最初から入院するくらいの気持ちでいてください」とアドバイスをもらいました。それで、いざ二人目の妊娠がわかった際に、自宅で“絶対安静”にしようと。
上の子のときにも入院生活が4ヶ月くらいありまして、マタニティライフといいますか、妊娠してお腹が大きなママさんを街中でよく見かけますが、妻は出歩くことができず……それが少し心残りだったようです。子供を元気に産むことが大前提ですけど、「妊娠中に外を歩きたいよね」「買い物もしたいよね」ということを妻と話していまして。だから、それを実現するために自宅で安静にしていようということにしたことがキッカケです。
――では奥様は全く外出せずに完全に寝たきり状態に?
はい。最初のうちは確かに僕が仕事している時間は寝ながら息子の面倒を見ていました。オムツとかも交換してたかなと。食事の支度などは僕がして、仕事中の息子のことだけお願いする形でスタートしたと思います。
でも段々とお腹も張るようになってきて、いつの頃からか完全に寝たきり生活になりました。トイレ以外は立ち上がらない生活です。「下品」と言われるかもしれませんが、食事も寝ながら食べるようになりました。でもそんな一時的な下品だとかマナー違反などは関係なく、どうしても健康で元気な赤ちゃんに産まれてきてほしという想いが夫婦間で共通認識としてありました。それだけ上の子のときに大変で、命も何度も危ないかもっていうことがあって……。絨毛膜下血腫(切迫早産)とか。
最近たまたま別の人のブログを読む機会があって、そういえばうちも何度も命の危険があったなと。本当に元気に産まれてきてほしかったので、寝たままの食事でも背に腹は代えられませんでしたね。
――実際に息子さんと二人になってどうでしたか?
僕、結構理屈っぽいところがありまして(笑)これをこうやればこうなるわけだから、こうやってできるだろうと。子育てもそんな感じで考えていました。しっかりやっているお父さんもいると思いますけど、たぶん子供の面倒を見ている気だけお父さんも多いと思います(笑)それまでにも休みの日は家族で出かけていましたし、息子と遊ぶこともありました。二人で公園に行ったりとか。
でも、当然ですけど短時間子供をみるのと、丸一日みるのとは全然違いました。本当に当たり前なんですけどね。短時間みれるのだから、それを延長すればいいんでしょ?くらいに思っていたのだと思います。舐めていたので、まぁ大変でしたね!
――具体的に何が大変でしたか?
いろいろありすぎるんですけど、一番覚えているのは「昼寝の時間」でしょうか……。今までは僕が息子をドライブに連れていくとして、移動中いくら寝ていても気になりませんでした。まだ当時1歳ちょっとでしたし、子供は寝て育つくらいに思っていたので。
でも、自分で見るとなると当然寝かしつけもあるわけですよ。そうなると昼寝に3時間も寝られてしまうと……夜の寝つきがかなり悪くなってしまいました。ということは、子供が寝てからパソコンを開いて仕事をするわけですが、仕事の開始時間が遅くなるんです。息子にとってもリズムが崩れますし、僕にとっても困った事態になるということを身をもって理解しました(笑)

――息子さんと二人になってどんな生活になりましたか?
たまたま僕が会社の代表ということもあり、要するに時間を作ろうと思えばいくらでも工夫できる立場にいたのは幸いでした。もともと僕自身もアウトドア派といいますか、「遊ぶ」ことに関しては大好きなので、息子をいろんなところに連れて行きました。博物館や水族館、他には公園とか。
で、これも先ほどの話に戻るのですが、基本的には僕が行きたいところに連れて行ったのですが、何も考えていなかったので「遠い」んですよね。目的地まで。何が言いたいのかというと、距離が遠いと道中で息子が寝るんですよ(笑)そうすると寝かしつけが大変という……。
まぁこの話は先ほどしたのでここらへんにしておいて、妻からバトンタッチで息子をみるようになって、最初の2ヶ月くらいは本当にいろいろなところに遊びに行った感じがします。
――お父さんも一緒に楽しめた感じですね。
それは間違いないですね。あと、今までって妻から「こんなことで笑ってる」とか「これがお気に入り」とか。そういった報告を受けて「へぇ~すごいな」っていうのが多かったのですが、自分でそれを発見する機会が増えました。これをやると喜ぶとか。この食べ物は残さず食べるとか。すごくパンにハマっていたのに、いつの間にか飽きているとか。息子とと触れ合う時間が増えたことによって、今まで気が付かなかったことに気付くことができるようになりました。
――奥さまがいなくて困ったことはありますか?
週に2回ほど習い事に連れて行っていたのですが、この年の子ってすごく成長が早くて。後半になると物事をかなり理解してそれを伝えられるようになりまして。習い事の窓越しに見える妻くらいの年齢の女性を見ると「ママ」って言うんですよ。病気ではないし、また元気に一緒に遊べるようになりますけど、でもちょっと困ったというか、かわいそうにはなりました。
あと、未だにこれがいわゆる「やだやだ期」なのかはわかりませんが、買い物途中で機嫌を損ねるとお店の真ん中とかで寝そべってしまうようなこともありました。「行かない」とか「嫌だ」っていう意思を感じました。それまでは買い物も妻と一緒だったので、分担できましたけど、もう二人しかいないので息子がこのままだと買い物にならないんですよね。
怒らないで話を聞いてから事情を伝えて、それで理解してもらってから買い物を手伝ってもらうように伝えていましたけど、なかなかそうもいかないことも多くなってきた時期でした。そうなると今までは計算どおりの時間で買い物ができていましたけど、イレギュラーが起きて、30分で済むような買い物でも2時間とか余裕なんですよね(笑)これは困りましたね……。
――どのように解決したのでしょうか。
保育園に預かってもらっている間に買い物を済ませておくことにしました。もともと妊娠がわかってすぐに前回のこともありましたし、先に保育園を探しておこうと。本当に早めに行動しておいてよかったです。
6月の後半から息子と二人三脚になりましたけど、とりあえず2ヶ月間くらいは遊びまくって、1ヶ月で区役所に相談したりして、10月には保育園に一時保育ということで預けることができるようになりました。MAXで週3ですね。で、あとの2日間は両親にという形で、習い事のある日は僕が息子をみるということで。こうやって任せておける時間もできたので、この間に仕事と買い物などのことを一気に済ませていました。
――習い事で他の子はママたちと来ると思いますが、何か感じましたか?
最初はかなり感じました(笑)他の子は確実にママと来るので。パパが一人で来る子はいなかったかなと。習い事のイベントのときにはパパも見かけましたけど、基本的にはいない方が多いと思います。本当に最初はなかなか話しかけられませんでした。僕の地の性格だと女性とも気兼ねなく話せますけど、無理やり話しの輪に入ってもね……と思っていて。でも最終的には仲良くなれたママもいますよ。
あと、息子を預けている保育園にたまたま妻の母の知り合いも通っているんですけど、12月くらいかな。ちょっと噂を聞きまして。うちの息子は「ママがいない子」って話になっているみたいで(笑)朝も夜も見送りとお迎えに行っているので、いつの間にかそんな噂になっていると聞きました。でも意外とお迎えだけとか、見送りだけとか、パパも来ているので浮いたりはしなかったと思います。

――息子さんと二人三脚で嬉しかったことはありますか?
微々たるものを含めるとかなりたくさんあります。あれをしゃべったとか。「パパ好き(正確にはちゅき)」って言ってくれたとか。保育園で友達と仲良く遊んでいるところも嬉しかったですね。その中で特にというと何だろう……。
保育園に行くようになってから、やっぱり風邪とか結膜炎をもらってくることが多くなって(笑)具合が悪いと夜中に起きてしまうのですが、起き上がって「パパ抱っこ」って来るんですよね。ママがいないからパパしかいないんですけど、これは一生忘れないと思いますし、息子がグレたら抱きしめてやろうと思っています(笑)頼られている感じがすごく嬉しくて、特別な時間でした。
それまで「地震があっても一度寝たら起きない」と昔から言われていた僕なんですけど、息子が泣き始めたりしたらちゃんと起きて抱っこしてって……。自分の変化にもビックリですけど、やっぱり息子に頼られているのが何よりも嬉しかったです。
あと、保育園の先生がたまたま妻の母のお友達とお友達らしく(先ほどの人とは別の方)、保育園での様子を話してくれたことがあったみたいで。人形にお世話をしていたみたいなのですが、それを見て先生が「ご両親が愛情をかけて育てているから、それを真似ている。愛情を注いでいるのがよくわかる」というようなことを言ってくださったみたいで。まぁお世辞とか社交辞令とか、そういう可能性もありますけど、でも素直に嬉しかったですね。
――息子さんとのこれからが楽しみですね。
全くその通りです。僕が学生の頃に聞いた話だと、子供の成長に父親は関係ないというのが一般論だったようです。でも最近の研究では、父親と母親が成長には重要で、例えば3歳までにどのように接してくるかで将来が変わるというようなことも聞きました。
特に学力面では父と子の関係な子供の方が平均的には学力が高かったり、IQも高いようです。父と子の関わり方が変わってきているのかなと感じました。だからこそ、息子としっかり向き合いたいと思いますし、この数カ月の経験を思い返すと、むしろ妻だけに任せてしまうと嫉妬してしまいそうです(笑)
――奥さまが戻ってきて、二人三脚は終わると思います。これからどうしますか?
この8ヶ月間で僕も息子も成長できたかなと思います。その成長があったから、妻の苦労が理解できたし、どうしても頭の中で「それくらいできるでしょ」と妻に思っていたことでも、子供がいると意外と難しいかも。ということを身を持って経験できました。
僕の場合は自分で仕事の都合をコントロールできるので、ちょっと特殊なパパだったとは思いますけど、ぜひ子育て世帯のパパ全員に「自分だけで子供をみる」という経験をしてもらいたいなって思いました。そうすることで奥さんの視点で物事を理解できるので、もうちょっと優しくなれるかも(笑)
ちなみに、これは女性にも言えることで、夫の視点になるとまた夫の言い分がわかると思うんですよね。でも自分の視点だけで意見を言ってしまうからケンカになり、そして収集がつかなくなるという……。だからちょっとだけでもお互いの生活を体験できれば、ケンカもなくなるかもと密かに思っています。
今の日本ってどうしても仕事優先の文化があると思うんです。「お金がなければ家族も養えない。だから仕事が大事」みたいな。でも僕はそうではないと思っています。「仕事のために家族があるのではなく、家族のために仕事がある」のだと。難しいんですけどね。理屈だと確実に「お金がなければ家族も養えない。だから仕事が大事」になりますから。これはこれで間違いではないとも思いますし……。
今回、この8ヶ月で息子と二人三脚になり、息子の新しい一面を発見し、成長を目の当たりにしたことも財産ですし、この体験を経て、少しだけ妻の気持ちも理解できるようになったのも財産かなと。だからこれからも「はい、これで終わり」ではなく、家事や育児にも積極的に参加して“なんちゃって父親”ではなくて、できるだけ本当の父親でありたいなと思います。
「最後にちょっといいですか?」
この8ヶ月間を一緒にがんばった息子、そして僕と息子をフォローしてくれた両親。何より今回も長い自宅安静と2ヶ月の入院生活を耐えた妻に感謝しています。年を重ねて少し頑固になったせいか、あまり本人に面と向かって「ありがとう」って言葉が言えないんですよね。特に自分の親とか。だからここに書いておきます。
で、何よりもこの機会を作った策士の娘ですね(笑)この子もまたすごい子なのかもしれないと感じています……。無事に正期産で元気に産まれてくれて。しかも、今回は順調にお腹にいてくれたので、妻の念願のマタニティライフを少しだけ満喫できたのが良かったです。
二人ともどんな大人になるのかなって思いますけど、それは親の努力でもあるんですよね、きっと。親になって、親のすごさがわかってくるものなんですよね(笑)

そんな僕ですが、娘を身ごもった去年(2017年)の夏(6月末)から、息子とほぼ二人三脚で過ごすことが増えました。もちろん僕と妻の両親にもヘルプを頼みましたが、それでも仕事ばかりだった僕がいきなり1歳半の息子と対峙します(笑)
いつか面白おかしく読めるように、記録に残しておきたいと思います。――そして、なぜかインタビュー形式にしました(笑)

本当の意味で初めて息子1歳半(当時)と向き合うことになる
――なぜ、息子さんと二人三脚になったのですか?その経緯を教えてください。
妻が二人目となる娘を妊娠したことがキッカケです。上の子を出産した際に、切迫早産でかなり早めに入院になり、そのままちょっとだけ早めに産まれまして……。結果的に何の不自由もなくすくすく育って入るのですが、退院する際に「次の子のときは最初から入院するくらいの気持ちでいてください」とアドバイスをもらいました。それで、いざ二人目の妊娠がわかった際に、自宅で“絶対安静”にしようと。
上の子のときにも入院生活が4ヶ月くらいありまして、マタニティライフといいますか、妊娠してお腹が大きなママさんを街中でよく見かけますが、妻は出歩くことができず……それが少し心残りだったようです。子供を元気に産むことが大前提ですけど、「妊娠中に外を歩きたいよね」「買い物もしたいよね」ということを妻と話していまして。だから、それを実現するために自宅で安静にしていようということにしたことがキッカケです。
――では奥様は全く外出せずに完全に寝たきり状態に?
はい。最初のうちは確かに僕が仕事している時間は寝ながら息子の面倒を見ていました。オムツとかも交換してたかなと。食事の支度などは僕がして、仕事中の息子のことだけお願いする形でスタートしたと思います。
でも段々とお腹も張るようになってきて、いつの頃からか完全に寝たきり生活になりました。トイレ以外は立ち上がらない生活です。「下品」と言われるかもしれませんが、食事も寝ながら食べるようになりました。でもそんな一時的な下品だとかマナー違反などは関係なく、どうしても健康で元気な赤ちゃんに産まれてきてほしという想いが夫婦間で共通認識としてありました。それだけ上の子のときに大変で、命も何度も危ないかもっていうことがあって……。絨毛膜下血腫(切迫早産)とか。
最近たまたま別の人のブログを読む機会があって、そういえばうちも何度も命の危険があったなと。本当に元気に産まれてきてほしかったので、寝たままの食事でも背に腹は代えられませんでしたね。
――実際に息子さんと二人になってどうでしたか?
僕、結構理屈っぽいところがありまして(笑)これをこうやればこうなるわけだから、こうやってできるだろうと。子育てもそんな感じで考えていました。しっかりやっているお父さんもいると思いますけど、たぶん子供の面倒を見ている気だけお父さんも多いと思います(笑)それまでにも休みの日は家族で出かけていましたし、息子と遊ぶこともありました。二人で公園に行ったりとか。
でも、当然ですけど短時間子供をみるのと、丸一日みるのとは全然違いました。本当に当たり前なんですけどね。短時間みれるのだから、それを延長すればいいんでしょ?くらいに思っていたのだと思います。舐めていたので、まぁ大変でしたね!
――具体的に何が大変でしたか?
いろいろありすぎるんですけど、一番覚えているのは「昼寝の時間」でしょうか……。今までは僕が息子をドライブに連れていくとして、移動中いくら寝ていても気になりませんでした。まだ当時1歳ちょっとでしたし、子供は寝て育つくらいに思っていたので。
でも、自分で見るとなると当然寝かしつけもあるわけですよ。そうなると昼寝に3時間も寝られてしまうと……夜の寝つきがかなり悪くなってしまいました。ということは、子供が寝てからパソコンを開いて仕事をするわけですが、仕事の開始時間が遅くなるんです。息子にとってもリズムが崩れますし、僕にとっても困った事態になるということを身をもって理解しました(笑)

なんちゃって父親から本当の父親に
――息子さんと二人になってどんな生活になりましたか?
たまたま僕が会社の代表ということもあり、要するに時間を作ろうと思えばいくらでも工夫できる立場にいたのは幸いでした。もともと僕自身もアウトドア派といいますか、「遊ぶ」ことに関しては大好きなので、息子をいろんなところに連れて行きました。博物館や水族館、他には公園とか。
で、これも先ほどの話に戻るのですが、基本的には僕が行きたいところに連れて行ったのですが、何も考えていなかったので「遠い」んですよね。目的地まで。何が言いたいのかというと、距離が遠いと道中で息子が寝るんですよ(笑)そうすると寝かしつけが大変という……。
まぁこの話は先ほどしたのでここらへんにしておいて、妻からバトンタッチで息子をみるようになって、最初の2ヶ月くらいは本当にいろいろなところに遊びに行った感じがします。
――お父さんも一緒に楽しめた感じですね。
それは間違いないですね。あと、今までって妻から「こんなことで笑ってる」とか「これがお気に入り」とか。そういった報告を受けて「へぇ~すごいな」っていうのが多かったのですが、自分でそれを発見する機会が増えました。これをやると喜ぶとか。この食べ物は残さず食べるとか。すごくパンにハマっていたのに、いつの間にか飽きているとか。息子とと触れ合う時間が増えたことによって、今まで気が付かなかったことに気付くことができるようになりました。
――奥さまがいなくて困ったことはありますか?
週に2回ほど習い事に連れて行っていたのですが、この年の子ってすごく成長が早くて。後半になると物事をかなり理解してそれを伝えられるようになりまして。習い事の窓越しに見える妻くらいの年齢の女性を見ると「ママ」って言うんですよ。病気ではないし、また元気に一緒に遊べるようになりますけど、でもちょっと困ったというか、かわいそうにはなりました。
あと、未だにこれがいわゆる「やだやだ期」なのかはわかりませんが、買い物途中で機嫌を損ねるとお店の真ん中とかで寝そべってしまうようなこともありました。「行かない」とか「嫌だ」っていう意思を感じました。それまでは買い物も妻と一緒だったので、分担できましたけど、もう二人しかいないので息子がこのままだと買い物にならないんですよね。
怒らないで話を聞いてから事情を伝えて、それで理解してもらってから買い物を手伝ってもらうように伝えていましたけど、なかなかそうもいかないことも多くなってきた時期でした。そうなると今までは計算どおりの時間で買い物ができていましたけど、イレギュラーが起きて、30分で済むような買い物でも2時間とか余裕なんですよね(笑)これは困りましたね……。
――どのように解決したのでしょうか。
保育園に預かってもらっている間に買い物を済ませておくことにしました。もともと妊娠がわかってすぐに前回のこともありましたし、先に保育園を探しておこうと。本当に早めに行動しておいてよかったです。
6月の後半から息子と二人三脚になりましたけど、とりあえず2ヶ月間くらいは遊びまくって、1ヶ月で区役所に相談したりして、10月には保育園に一時保育ということで預けることができるようになりました。MAXで週3ですね。で、あとの2日間は両親にという形で、習い事のある日は僕が息子をみるということで。こうやって任せておける時間もできたので、この間に仕事と買い物などのことを一気に済ませていました。
――習い事で他の子はママたちと来ると思いますが、何か感じましたか?
最初はかなり感じました(笑)他の子は確実にママと来るので。パパが一人で来る子はいなかったかなと。習い事のイベントのときにはパパも見かけましたけど、基本的にはいない方が多いと思います。本当に最初はなかなか話しかけられませんでした。僕の地の性格だと女性とも気兼ねなく話せますけど、無理やり話しの輪に入ってもね……と思っていて。でも最終的には仲良くなれたママもいますよ。
あと、息子を預けている保育園にたまたま妻の母の知り合いも通っているんですけど、12月くらいかな。ちょっと噂を聞きまして。うちの息子は「ママがいない子」って話になっているみたいで(笑)朝も夜も見送りとお迎えに行っているので、いつの間にかそんな噂になっていると聞きました。でも意外とお迎えだけとか、見送りだけとか、パパも来ているので浮いたりはしなかったと思います。

息子との間に生まれた絶対の絆
――息子さんと二人三脚で嬉しかったことはありますか?
微々たるものを含めるとかなりたくさんあります。あれをしゃべったとか。「パパ好き(正確にはちゅき)」って言ってくれたとか。保育園で友達と仲良く遊んでいるところも嬉しかったですね。その中で特にというと何だろう……。
保育園に行くようになってから、やっぱり風邪とか結膜炎をもらってくることが多くなって(笑)具合が悪いと夜中に起きてしまうのですが、起き上がって「パパ抱っこ」って来るんですよね。ママがいないからパパしかいないんですけど、これは一生忘れないと思いますし、息子がグレたら抱きしめてやろうと思っています(笑)頼られている感じがすごく嬉しくて、特別な時間でした。
それまで「地震があっても一度寝たら起きない」と昔から言われていた僕なんですけど、息子が泣き始めたりしたらちゃんと起きて抱っこしてって……。自分の変化にもビックリですけど、やっぱり息子に頼られているのが何よりも嬉しかったです。
あと、保育園の先生がたまたま妻の母のお友達とお友達らしく(先ほどの人とは別の方)、保育園での様子を話してくれたことがあったみたいで。人形にお世話をしていたみたいなのですが、それを見て先生が「ご両親が愛情をかけて育てているから、それを真似ている。愛情を注いでいるのがよくわかる」というようなことを言ってくださったみたいで。まぁお世辞とか社交辞令とか、そういう可能性もありますけど、でも素直に嬉しかったですね。
――息子さんとのこれからが楽しみですね。
全くその通りです。僕が学生の頃に聞いた話だと、子供の成長に父親は関係ないというのが一般論だったようです。でも最近の研究では、父親と母親が成長には重要で、例えば3歳までにどのように接してくるかで将来が変わるというようなことも聞きました。
特に学力面では父と子の関係な子供の方が平均的には学力が高かったり、IQも高いようです。父と子の関わり方が変わってきているのかなと感じました。だからこそ、息子としっかり向き合いたいと思いますし、この数カ月の経験を思い返すと、むしろ妻だけに任せてしまうと嫉妬してしまいそうです(笑)
仕事と家庭(子供)について
――奥さまが戻ってきて、二人三脚は終わると思います。これからどうしますか?
この8ヶ月間で僕も息子も成長できたかなと思います。その成長があったから、妻の苦労が理解できたし、どうしても頭の中で「それくらいできるでしょ」と妻に思っていたことでも、子供がいると意外と難しいかも。ということを身を持って経験できました。
僕の場合は自分で仕事の都合をコントロールできるので、ちょっと特殊なパパだったとは思いますけど、ぜひ子育て世帯のパパ全員に「自分だけで子供をみる」という経験をしてもらいたいなって思いました。そうすることで奥さんの視点で物事を理解できるので、もうちょっと優しくなれるかも(笑)
ちなみに、これは女性にも言えることで、夫の視点になるとまた夫の言い分がわかると思うんですよね。でも自分の視点だけで意見を言ってしまうからケンカになり、そして収集がつかなくなるという……。だからちょっとだけでもお互いの生活を体験できれば、ケンカもなくなるかもと密かに思っています。
今の日本ってどうしても仕事優先の文化があると思うんです。「お金がなければ家族も養えない。だから仕事が大事」みたいな。でも僕はそうではないと思っています。「仕事のために家族があるのではなく、家族のために仕事がある」のだと。難しいんですけどね。理屈だと確実に「お金がなければ家族も養えない。だから仕事が大事」になりますから。これはこれで間違いではないとも思いますし……。
今回、この8ヶ月で息子と二人三脚になり、息子の新しい一面を発見し、成長を目の当たりにしたことも財産ですし、この体験を経て、少しだけ妻の気持ちも理解できるようになったのも財産かなと。だからこれからも「はい、これで終わり」ではなく、家事や育児にも積極的に参加して“なんちゃって父親”ではなくて、できるだけ本当の父親でありたいなと思います。
「最後にちょっといいですか?」
この8ヶ月間を一緒にがんばった息子、そして僕と息子をフォローしてくれた両親。何より今回も長い自宅安静と2ヶ月の入院生活を耐えた妻に感謝しています。年を重ねて少し頑固になったせいか、あまり本人に面と向かって「ありがとう」って言葉が言えないんですよね。特に自分の親とか。だからここに書いておきます。
で、何よりもこの機会を作った策士の娘ですね(笑)この子もまたすごい子なのかもしれないと感じています……。無事に正期産で元気に産まれてくれて。しかも、今回は順調にお腹にいてくれたので、妻の念願のマタニティライフを少しだけ満喫できたのが良かったです。
二人ともどんな大人になるのかなって思いますけど、それは親の努力でもあるんですよね、きっと。親になって、親のすごさがわかってくるものなんですよね(笑)

-----2018年3月15日:追記
記事内に絨毛膜化血種とか切迫早産のことを書きましたが、妻に言わせると同じものを指しているのだとか。よくわかりませんけど、僕が理解していないようです。気になるところは訂正しましたが、正しい知識ではないのでなんとなく読んでいただければと(笑)